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Rainy75 でかな/ローマ字ワンタッチ切替(Mac/Windows)

Rainy75 のマクロで「かな/英数」切替をワンタッチに。VIA と OS ツールの2方式を紹介します。

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TL;DR

CapsLock を押すたびに日本語 IME を切り替えたい。Rainy75 を買ったが「かな/英数」のワンタッチ切替は標準で用意されていない。検索しても情報が少なく、設定に手間取った人は多いはずだ。

この記事では、Rainy75 でかな/英数をワンタッチ切替する2つの方式を、実機検証済みの手順で解説する。

Rainy75 は WOBKEY(Keeb Inc.)が開発した 75% レイアウトのメカニカルキーボード。CNC 6063 アルミ筐体とガスケットマウントを採用し、Lite / Standard / Pro の3モデルがある。VIA に対応しているため、マクロでキー割当を自由にカスタマイズできる。

公式では VIA のみ提供

Rainy75 は VIA 対応のファームウェアと JSON が公式に提供されているが、VIAL 用のファームウェアや定義ファイルは公式には提供されていない。本記事では VIA を前提に解説する。


方式A: VIA マクロでキーコードを直接送る

OS 側の追加ソフトなしで、キーボードだけで切替を完結させる方式。 macOS なら KC_LANG1(かな)/ KC_LANG2(英数)をマクロに登録するのが最も手軽だ。

OS 送信キーコード 備考
macOS KC_LANG2(英数)/ KC_LANG1(かな) JIS 配列設定で動作確認済み
Windows IME 切替キーは環境差が大きい 方式B を推奨

設定手順(例: CapsLock でトグル)

  1. VIA で CapsLock に Macro1 を割り当てる
  2. Macro1 に LANG1 または LANG2 を登録する
  3. 反応しない場合は、OS 側のキーボード種類(JIS/US)設定を確認する

VIA の UI 上では KC_LANG1 / KC_LANG2KC_HAEN(Han/Yeong)/ KC_HANJ(Hanja)と表示される場合がある。名前は異なるが機能は同じだ。これらで反応がなければ KC_EISU / KC_KANA も試してほしい。

VIA V3 ではマクロ画面からディレイ(遅延)を直接挿入できるようになった。キー入力が速すぎて安定しない場合は、20〜50ms のディレイを追加するとよい。

VIA 用 JSON の読み込み手順

VIA でマクロを設定するには、まず配列定義 JSON を読み込ませる必要がある。Rainy75 用の JSON は WOBKEY 公式サポートページからダウンロードできる。

JSON は接続方式と RGB 有無で4種類に分かれている。

接続方式 RGB あり RGB なし
有線(USB) Wired RGB Wired Non-RGB
2.4GHz 無線 2.4G RGB 2.4G Non-RGB

Lite モデルの注意

Lite は RGB 非搭載。接続方式(有線 / 2.4GHz)に合わせて「Non-RGB」の JSON を選択する。

読み込み手順:

  1. VIA の Settings で 「Show Design tab」を有効化する
  2. Design タブを開き、JSON を Import する
  3. レイアウトが表示されれば成功——Macro タブでマクロ定義が可能になる

JSON の VID/PID が実機と一致しないと認識されない。Rainy75 の JSON が V2 形式の場合、Design タブで 「Use V2 definitions (deprecated)」 を選択する必要がある点に注意。


方式A はシンプルだが、Windows では IME の挙動が環境ごとに異なるため安定しにくい。確実に動かしたいなら方式B を検討しよう。

方式B: OS ツールで確実に切り替える

キーボードからは"合図"となるユニークなショートカットを送り、OS 側のツールで「かな/英数」に変換する方式。 どの環境でも安定しやすく、IME の差異を吸収できる。

構成は「キーボード → ユニークショートカット → OS ツールで変換」の三段構成になる。

macOS: Karabiner-Elements

Rainy75 のマクロから RightAlt+K(英数用)/ RightAlt+J(かな用)を送信し、Karabiner-Elements で最終的な入力メソッド切替に変換する。

  1. Rainy75 のマクロに RightAlt+KRightAlt+J を登録する
  2. Karabiner-Elements で変換ルールを追加する:
    • RightAlt+K英数
    • RightAlt+Jかな

RightAlt+K/J は通常の操作で使わない組み合わせなので誤爆しにくい。CapsLock を無変換キーとして再割当すると、さらに使いやすくなる。

Windows: AutoHotkey v2

AutoHotkey v2 を使用すること

AutoHotkey v1 はレガシー扱いで、新機能の追加は終了している。新規インストールでは必ず v2 を使用すること。最新版は 公式サイトからダウンロードできる。

Rainy75 のマクロから RightAlt+K/J を送信し、AutoHotkey v2 スクリプトで IME の ON/OFF を直接制御する。

#Requires AutoHotkey v2.0

ImeSet(open) {
    hwnd := WinExist("A")
    imeWnd := DllCall("imm32\ImmGetDefaultIMEWnd", "ptr", hwnd, "ptr")
    PostMessage(0x283, 0x006, open ? 1 : 0, , "ahk_id " imeWnd)
}

RAlt & k::ImeSet(false)  ; IME OFF(英数相当)
RAlt & j::ImeSet(true)   ; IME ON(かな相当)

WM_IME_CONTROL で IME の状態を直接指定するため、仮想キーコード({VKF0} 等)に依存しない。IME の種類やキーボード配列が変わっても安定しやすい。

一部のアプリ(UWP アプリ等)では ImmGetDefaultIMEWnd が機能しない場合がある。その場合は OS の「IME キー割り当て」設定で「IME OFF / IME ON」を特定のショートカットに割り当て、Rainy75 からそのショートカットを送る方式に切り替えるとよい。


トラブルシュート

どちらの方式でも問題が起きた場合は、以下を順に確認する。

症状 原因と対処
反応しない OS のキーボード配列(JIS/US)と VIA 設定の不整合。OS 側の設定を確認
2回押しで切替 マクロにディレイ(20〜50ms)を追加する。VIA V3 なら UI から直接設定可能
macOS で LANG1/2 が効かない 方式B(Karabiner-Elements)に切り替える
VIA がキーボードを認識しない 下記のチェックリストを参照

VIA 認識トラブルのチェックリスト:

  1. ファームウェアが VIA 対応か確認する(WOBKEY サポートページで最新版を入手)
  2. Design タブで正しい JSON(VID/PID が一致するもの)を Import する
  3. 別ポート・別ケーブルで直結を試す(USBハブは避ける)
  4. Chrome 版 VIA(usevia.app)も試す
  5. macOS は接続許可ダイアログを許可する。Windows でドライバの問題が疑われる場合は、Zadig による WinUSB 切替が有効なケースもあるが、HID デバイスのドライバを書き換えると他の入力が効かなくなるリスクがあるため、最終手段として慎重に行うこと

どちらの方式を選ぶべきか

記事では2方式を紹介したが、最終的には自分の環境と使い方に合わせて選ぶのが正解だ。

観点 方式A(VIA マクロ) 方式B(OS ツール連携)
追加ソフト 不要 Karabiner / AutoHotkey が必要
macOS 安定性 ○(JIS 設定なら動作) ◎(確実)
Windows 安定性 △(環境差が大きい) ○(AHK で吸収可能)
おすすめケース macOS + JIS で手軽に済ませたい Windows、または環境を問わず安定させたい

今後、VIA のアップデートやファームウェア変更で手順が変わる可能性がある。最新情報は WOBKEY 公式サポートページを確認してほしい。

参考リンク